東京都 杉並区 玉の湯






2009/03/20訪問

西荻窪の玉の湯へ。
駅から5分くらい。駅前のバス通りを青梅街道方面に歩き、コンビニ「サンクス」の角を左に折れると
立派な寺社造りの銭湯が現れた。

外観の写真を撮っていると、のれんをくぐって入ってゆく人、帰ってゆく人が数人。
なかなか繁昌している様子。
「あれ銭湯だよ。有名らしいよ」と撮影している私を見て、通行人が話をするのが聞こえた。
今度は昼間来て、ゆっくりながめよう。

玄関の下足入れは、大きさの違うものがあって、ブーツで来た時などに役立ちそう。
女湯側は赤、男湯側は黒と、色違いで鮮やかだ。

入り口の正面には、七福神の九谷焼きのタイル絵が飾られていて、しばらく見とれしまう。
このタイル絵が珍しい金色のチップタイルで縁取られている。

のれんをくぐって中へ。番台がこちら向きに設置してある。
格天井と、今も現役の柱時計(建設会社から贈られたものらしい)、ピカピカに磨かれた床。
壁側ロッカーの浴室寄りには、常連客用の荷物置き場への入り口があって、
木のドアと丸い真鍮のドアノブがレトロな雰囲気を出している。

脱衣場後方にはコイン式ドライヤーを備えた化粧コーナー、マッサージ機1台、お釜ドライヤー2台
ガラスの向こうには、信楽焼きのタヌキと石を配した坪庭風のスペースがある。
脱衣場には5・6人、浴室には7・8人くらいの相客でにぎわっている。

突き当りの背景画は、瀬戸内海。男女境付近にタイトルが横書きで書いてあって、(瀬戸内海)とカッコでくくってある。
絵師は早川師らしい感じ。カッコでくくるタイトルの書き方が珍しいような気がする。
浴室側面の壁・・ちょうど浴槽真上の部分に医院の広告が三枚、広告募集の「広告」が一枚。

浴槽は三つ。男女境側は、ミクロン単位の細かい気泡の出る「シルクバス」。バイブラの浴槽だ。
アワが細かすぎて、ミルク風呂のようにも見える。所々泡の消えかかっている部分は白湯状態なので、
入浴剤を入れたばかりで完全に混ざっていないかのようだ。
手ですくってよーくみると、細かい泡がはじけて消えてゆくのがわかる。
西東京市の庚申湯にあったものと同メーカーの装置のよう。

壁側の浴槽はジェット風呂で長い円筒形の金属製の枕が付いている。

上がった後も、入ってくるお客が切れず、なかなかの繁昌振り。
改装を最小限にして、伝統的「お風呂屋さん」の良さを残した銭湯です。






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