東京都 豊島区 桃仙浴場(10/06/30廃業)






2010/05/27訪問

山手線JR池袋駅西口から徒歩15分ほど(迷ったので)のところにあります。
駅から劇場通りを進み、池袋警察署前あたりで道がぐっと狭くなります。
銭湯の周辺は住宅街。空き地が目立つのは、再開発が進んでいるのでしょう。

銭湯の入り口は道から一歩入った、建物の丁度横側にあります。
下足入れに靴をしまい、フロントで料金を払います。

脱衣場への引き戸を開けると、浴室入り口前に階段が。面白い造りになっていて、
椅子とドライヤー、鏡のあるロフト風の2階があります。「昭和」を感じさせる雰囲気です。
相客は脱衣場に2人。1人は上がって帰るところでした。

こじんまりした浴室に客は3人。
男女の境が壁で完全に仕切られています。湯気が充満していて、のぼせそうな感じ。
ビジュアル装飾はチップタイルの風景画。
カランは浴室は行ってすぐのところ、脱衣場に面した部分、浴室奥のコーナー部分、六角形の島カランがあります。

ここは都内では珍しい「温泉銭湯」です。ただ届出はしていないようで「温泉」とは謳っていません。
白湯と鉄鉱泉の両方の浴槽があるのですが、お客さんが浸かっているのは鉱泉のほう。
浴槽が小さいので、順番待ち状態です。
浴槽のそばに「含有率100%の鉄鉱泉・・・」の表示があります。
お湯の色は黄土色。大雨の翌日の川の色に似ています。匂いも鉄な感じです。
東京では黒湯の温泉が多い中、鉄鉱泉と言うのは珍しいですね。

なるべくゆっくり滞在したかったのですが、温泉の効果と浴室の湯気のせいか
のぼせ気味になってしまいました。

脱衣場の上のロフトスペースで髪を乾かした後、着替えていた常連らしきお客さんにお話を聞いてみました。
ここは温泉が好評で、ウォーキングの途中で立ち寄りにくる人も多いとのこと。
「家が近いから、もう昔からここに来ているのよ。」と。

駅から近くて温泉なんて、便利でいいなあ、と思っていたら訪問一ヵ月後に廃業との知らせ・・。
話を聞いたお客さんのように、根強いファンもいるだろうに。惜しいです。



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