東京都 武蔵野市 鶴の湯(2009年5月10日 廃業)




2009/05/23訪問

貼紙を見つけてびっくり。



「5月 10日 日曜日をもって 閉店させて頂き

ます。

設備・建物 共にに老朽化し 残念ながら 営業を続け
ることが困難になりました。

長年にわたり ご愛顧いただきまして 誠に有難うござい
ました。

                                  店主」


4月半ばに行ったときにはそんな様子は全然なかったのに
あの寺社造りが立派な関東型の、早川さんの富士山の、九谷焼のタイル絵の・・

まったく信じられません。前回行ったときには
「男湯の写真を撮りたかったら、開店前に来ればいいですよ。
まだお客さん入っていないから」
とおっしゃってくださって、時期を見てたずねるつもりでした。

残念で信じられません。










2009/03/17訪問

新しく背景画を描き替えたと昨年聞いていた、鶴の湯へ再訪。
お客が誰もいなくなった時に、撮影させていただいた。

作者サインは無いけれど、おそらく早川画伯の作品「伊豆」。
今度は女湯側に富士山だ。

22時過ぎに訪問。相客は脱衣場に4人、洗い場に5人。親に連れられてきている子供を見るのは、
この時間帯では余り見ないかも。

カランの湯も浴槽の湯も、やや熱めで丁度いい感じ。
ペンキ絵・九谷焼のタイル絵と、ビジュアル装飾を見ながらゆっくりできた。











2006/11/12訪問

 最寄り駅は吉祥寺駅駅。。歩いても15・6分ほどですが、バス停成蹊大学前から徒歩3分くらいです。。
リンク→地図

今回は武蔵野市役所前で開かれた、「青空市」の早川絵師「銭湯画実演」を見た帰りに訪問。
ここの背景画も早川氏の手によるものです。

15時50分くらい前に到着すると、すでにのれんがかかっています。16時の開店を待っていると、
10分前くらいに奥様が扉を開けにやって来たので会釈しました。
まだ16時にならないので入り口で立っていると、男湯にお客が入ったので、脱衣場の引き戸を開けました。。

一番風呂、一番目の客です(やった!)。ここは番台です。

誰もいないので撮影の許可をお願いしてみると「どうぞ」と快く承諾してくれました。品の良い、とても穏やかな雰囲気の奥様です。

洗い場の写真を撮っていると、釜場担当らしき男性(奥様の息子さん?)が現れて、カランの水温を確かめていました。
この方も「誰もいないので、ごゆっくりどうぞ」と撮影している私に声をかけてくれました。

ここは昭和15年創業で、当時はおじいさんとおばあさんが営んでいたそうです。建物は昭和22年建築。中普請のとき洗い場も改装したとのこと。
背景画下にある、紅葉がちりばめられた華やかな九谷焼の鶴とおしどり・鯉のタイルは、22年当時のものだそう。このタイルをお客さんは皆ほめるそうです。。 

男女仕切りにある、同じく九谷焼のタイルは、真ん中のタイル絵(↓ページ下)のみ中国の風景とのこと。

浴槽は右が浅目・左が深め。お湯は熱めの白湯です。カエルの置物が、タイル絵の中央よりやや左側にあけられた
柵のある窪みに納められています。先ほど洗い場にいた男性によれば、この建物が建てられた当時からカエルはここにあるということです。。

浴槽左手の壁際には「ガリウム石温浴」の説明があります。お湯、熱めで気持ちよかった。。

帰りにお話を伺うと、ここと同じ棟梁が建てた風呂が都内に数件あるとのこと。入り口などの造りが似ているそうです。
西荻窪 女子大通りバス停から入ったところの銭湯もそうだということで・・・。今度訪問する予定です。。

「(お風呂屋は)最近みんな近代的な設備になってるけれど、ここのは古いでしょ?番台をロビーにしちゃうと
狭くなってしまうんですよ」と奥様。浴場組合では高齢者を対象に開店前の時間を利用して、体操教室をやっているそうですが、
この鶴の湯も会場の一つなんだそうです。。

「今日はお客さんがいたので、男湯の富士山を見られなかったからまた、見にいらっしゃい。」
とやさしく声をかけてくれたのでした。この気遣い、銭湯好きには本当にうれしく、気持ちが暖かになりました。






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