神奈川県 横浜市 鶴見区 平安湯






2010/10/01訪問


京浜急行線「鶴見市場駅」から歩いて迷わなければ10分ほど。
一つ川崎よりの「八丁畷駅」からも歩いて12〜3分になるかな。
地図

今回は鶴見市場駅からアプローチ。
駅を出て、国道15号線(1国)を渡って市場公園横を、ゴム通り方面へ歩いてゆく。

子供の頃の記憶は当てにならない・・この日はそう実感した。
祖母につられれて行った銭湯に入ろうと思いりここまできたのだけれど、
場所はおぼろげに覚えてはいるものの、銭湯の屋号はぜんぜん記憶に残っていない。

よく遊んだ商店街も店の数が減っていた。
鳥を見に行ったペット店、祖母がラーメンの出前をとってくれた中華料理店、こっそり通った駄菓子屋・・・
(その頃は駄菓子でお腹いっぱいになりたいと本気で思っていた)
残っている店もあるし、閉まっているところもあった。

それに大人になると距離感が違う。
子供の時には広く大きく感じた空間・距離が、今回すいぶん久しぶりに歩いてみて
「こんなに近かったっけ?」と思った。

必要以上に遠回りをした後、思い切って近くの人にたずねて場所を教えてもらい、ようやくたどり着けた。
ある工場の前にいた男性に聞いてみたところ、
「この近くにあった銭湯はコインパークになってしまったよ。自分は地元でないから分からないが、奥の事務所に聞いてくるよ」
とわざわざ言って地図まで出して聞いてくれたのだった。


銭湯は京町の商店街から程近いところにある。買い物客で賑わう、とても活気のある商店街だ。
青果店、肉屋、小型スーパー、文房具店、衣料品、パン店、珈琲豆店、焼き鳥屋、中で食べられる弁当屋・・・
お肉屋さんの店先の惣菜がとてもおいしそうだった。

行ってみて分かったけれど、祖母と一緒に行った銭湯とは別のお風呂屋さんだった。
さっきの工場の人が言っていた、コインパークになってしまったほうの銭湯だったのかもしれない。

関東型宮造り銭湯を改築した様子の、白いタイル貼りの外観。
正面右手にエントランス、左手にコインランドリー。ロケット発射台型の煙突が見える。
右手の玄関から入り下足入れに靴を入れる。入って右手にジュースなどの飲み物の入れてある冷蔵ケース。
受付はフロント式で、その前にソファやイスのある休憩スペースが置かれている。

脱衣場に入り上を見上げると、白くペンキで塗られた折上げ格天井。
かつては番台もここにあったのでは。フロント+ロビースペースが増築され付け加えられた様子。

浴室入ってすぐ左手に、温めていない温泉の「水風呂」。鉄分の豊富な鉱泉で薄い黄土色をしている。
温泉の成分が浴槽周りの床のタイルに染み込んで色が着いています。
東京・神奈川東部で比較的海が近い地域には黒湯の銭湯が多いのですが、黄土色の鉱泉は珍しい。
右手には立ちシャワーのブースとサウナ。

浴室正面を向いて、左側に温めた温泉の浴槽、右手側に白湯の浴槽。
正面にペンキ絵はありませんが、池の水中に沈む花や水草を描いたごくシンプルな装飾があります。
カランの湯はもちろん白湯ですが、ほんのわずかに鉄の味を感じたのは、源泉をろ過して白湯にしているから?
・・なのかどうかは不明。

温めたほうの温泉浴槽は、温泉にしては刺激の少ないマイルドな入り心地だった気がします。
長湯してもそんなにのぼせないのでは。
サウナの人気もあるせいか、相客は10名くらいでした。

上がってフロントで無料で貸し出しのドライヤーを借りました。

昔ながらのレトロな雰囲気はないけれど、活気のある利用しやすい銭湯です。




TOPへ
地域別indexへ